「GOAT」はヤギじゃない?「F」は何?スラング翻訳が難しい理由

「GOATって、ヤギのことですよね?」

英語を勉強したことがある方なら、そう思うかもしれません。
実際、辞書を引けば「goat」は「ヤギ」という意味です。
ところが、SNSやYouTube、海外のスポーツ中継などでは、まったく違う意味で使われています。

例えば、「He's the GOAT.」

これを「彼はヤギだ」と訳してしまうと、なんとも不思議な文章になってしまいます。
実はここでの「GOAT」は Greatest Of All Time の頭文字を取った略語で、「史上最高」「レジェンド」といった意味になります。
このように、英単語そのものは知っていても、「その場では別の意味で使われている」という言葉は意外とたくさんあります。

いわゆる“スラング”の英語は、映画や海外ドラマなどでよく見かけるものですが、最近ではゲーム内のチャットや音声通話でも、こうした表現が頻繁に使われています。
今回は、ゲームをしていると見かけるかもしれない、ちょっと変わった英語表現をご紹介します。

「F」とだけ送られてくることも。

ゲームをしていると、チャット欄に突然、「F」とだけ送られてくることがあります。
実際に私も経験したワードでもあるのですが、その時は一体何?!と慌てふためきました。

これはゲームの操作キー「F」そのものではなく、とあるゲームのワンシーンに登場した「Press F to pay respects(Fを押して敬意を表せ)」という表現から生まれた一種のミーム的な表現です。
そのため、誰かがゲーム内で悲惨な目に遭ったときなどに、「ご愁傷様」「南無……」くらいのニュアンスで使われたり、ちょっとした失敗を面白がる、冗談めいた使い方もあるようです。

なるほど……ここまで来ると、もはや「F」という文字だけを見ても、辞書ではどうにもなりませんし、流石の機会翻訳もお手上げだなと思いました。

ゲームでは、とにかく短くする!

便利な世の中になりました!機械翻訳に頼ることは可能ですし、自分が発言するときなら、文章を機械翻訳にかけて、結果をコピー&ペーストすれば済みます。

とはいえ、リアルタイムのスピード感が問われるゲーム(チーム内での連携が必要なTPS/FPSなど)では、チャットへの反応速度も問われますし、例えば、突然仲間から相手から「OMW」とチャットがあったら「……これは何だ?」と、調べる余裕もありません。

ちなみに「OMW」は、On My Wayの略で、「今向かってる!」という意味なのですが、慌てている間に仲間はもう目的地に到着しているかもしれませんね。

このように、ゲームでは短い言葉を使って、素早く意思疎通をすることが多いのです。
しかも英語ネイティブは、何かと表現を略しがち。
見慣れているはずの英単語でも、3文字、4文字にギュッと圧縮されてしまうと、非ネイティブには一気に分かりにくくなります。

そこで、ゲームでよく見かける略語をいくつかご紹介したいと思います。

ゲームでよく使われる用語集。

挨拶・ゲーム開始時など

元の表現日本語のニュアンス補足
Hi / HiyaHiやあ/こんにちは「Hey there」などもよく使われます
GLHFGood Luck, Have Funよろしく!/楽しもう!ゲーム開始前の定番表現です
GLGood Luck頑張って!試合前などに使用されます
HFHave Fun楽しんで!GLHFの一部として使われることもあるようです

お礼・謝罪・ゲーム後の挨拶

元の表現日本語のニュアンス補足
TY / THXThank You / Thanksありがとう
TYSMThank You So Much本当にありがとう
YWYou're Welcomeどういたしまして
NPNo Problem大丈夫/どういたしまして
NVMNever Mindなんでもない/気にしないで
MBMy Badごめん/自分のミス
SrySorryごめん「sly」とは別の単語なので注意です
Cya / CUSee Ya / See Youまたね

ゲーム中によく使われるもの

元の表現日本語のニュアンス補足
OMWOn My Way今向かってる!
AFKAway From Keyboard離席中
GTG / G2GGot To Goもう行かなきゃ/落ちるね
BRBBe Right Backすぐ戻る
WBWelcome Backおかえり
DCDisconnect回線落ち/切断
SecSecondちょっと待って
PlsPleaseお願い

感情・リアクションなど

元の表現日本語のニュアンス補足
LOLLaughing Out Loudウケる/笑/w
LMAOLaughing My Ass Off大爆笑/クソワロタかなりくだけた表現
ROFLRolling On the Floor Laughing爆笑/腹を抱えて笑う
IDKI Don't Know分からない
BTWBy The Wayところで/そういえば
FYIFor Your Informationちなみに/参考までに
RIPRest In Peace南無/ご愁傷様ゲームでは「やられた」のようにも使われます
EZEasy楽勝/余裕相手を煽るニュアンスになることもあります

プレイを褒めたり励ましたりするとき

元の表現日本語のニュアンス補足
WPWell Playedナイスプレイ
WPNice Tryドンマイ/惜しかった!
GJGood Jobナイス
NSNice Shotナイスショット!
GGGood Gameお疲れ!/いい試合だった!

とまあ、他にもいろいろあって紹介しきれないです。
このようなスラングは、Google翻訳やDeepL翻訳などでは難しいこともありますが、Open AIで簡単に調べることができるようになりました。

しかしながら言葉というのは生き物でもあります。
流行りがあるように、日々新しい言葉が生まれていくのです。

ゲームのコミュニティは、一般的な文化とは少し離れた、狭いコミュニティである場合があります。
特定のゲームだけで使われている言葉や、特定の国や地域でだけ通じる言い回し。

あるゲームではポジティブな意味なのに、別のゲームではネガティブな意味で使われている言葉。さらには、昔はよく使われていたけれど、現在の若い世代にはほとんど通じない表現……。

こうした違いを、私たち非ネイティブが判断するのはなかなか難しいものです。

「これ、本当に使われている?」は翻訳会社にご相談ください。

「この英語表現は、本当に現地で使われていますか?」
「このゲーム用語を日本語にすると、どんな表現が自然ですか?」
「この言葉はポジティブな意味で使っているのですが、海外でも同じ印象になりますか?」

NAIway翻訳サービスでは、こうした現地で実際に使われている表現かどうか、正式名称や用語が正しいか、といったファクトチェックやローカライズのご相談にも対応しています。

ファクトチェック~極

ファクトチェック&ローカライズ この外国語表記、”公式”ですか??ブランド価値を守る、最後の一手をお手伝いします。 翻訳された言葉が外国のその場所で通用する言葉に…

本当に使われているのか?どういったニュアンスなのか?
ゲーム用のスラングに限らず、砕けたネイティブ的なニュアンスのチェックも対応可能です。
「翻訳してほしい」というご依頼だけでなく、「この言葉、海外で本当に通じる?」というちょっとした疑問でも構いません。

辞書には載っていない、現地の“生きた言葉”。
そのような言葉まで含めて、安心して海外へ届けられるようにすることも、翻訳会社の仕事の一つなのです。