AI翻訳も、動画の多言語化も、できて当たり前の時代に。それでも「翻訳会社としての動画ローカライズ」にこだわる理由
最近、さまざまな展示会へ足を運ぶ機会が増えました。
そこで改めて感じるのが、AIを活用した翻訳サービスの多さです。
AI翻訳、多言語字幕、AI音声、動画制作、動画の自動翻訳。
少し前までなら「こんなことまでできるのか」と驚いたサービスが、今では多くの企業から当たり前のように提供されています。
動画をアップロードすれば音声を文字に起こし、AIで翻訳し、その翻訳文を字幕にして、さらに外国語のAI音声まで付ける。
技術だけを見れば、本当に便利な時代になりました。
一方で、展示会場を歩きながら、私たちは少し複雑な気持ちにもなりました。
「これだけ多くの会社が同じようなサービスを提供している中で、NAIwayを選んでいただく理由は何だろう?」
改めて、自分たちのサービスについて考えるきっかけになりました。
「翻訳や動画制作ができる」だけでは、差がつきにくくなった
AIの進歩によって、「翻訳できる」「字幕を付けられる」「外国語音声を作れる」という機能そのものは、
以前ほど特別なものではなくなっています。
これからは、さらに多くの企業が、動画の多言語化サービスに参入してくるでしょう。
だからこそ、私たちは「AIを使っています」「多言語動画が作れます」ということだけを強みにしたくありません。
重要なのは、その先です。
その翻訳は、本当に正しいのか。
その表現は、現地の人に自然に伝わるのか。
専門用語や固有名詞は正しく処理されているのか。
最終成果物は、誰が確認するのか。
動画の多言語化が身近になればなるほど、こうした部分がサービスを選ぶ際の大切なポイントになると考えています。
私たちの出発点は、「AI」ではなく「翻訳」です!
NAIway翻訳サービスは、もともとAIや動画制作から始まった会社ではありません。
30年以上、翻訳会社として、医学・産業・ビジネスをはじめとするさまざまな分野の翻訳に携わっております。
そして「品質QAS動画まるごとローカライズ」でも、その考え方を基本にしています。
AI翻訳を使うこと自体を否定しているわけではありません。
むしろ、スピードやコストという面でAIのメリットを積極的に活用しています。
ただし、AIが出した翻訳を、そのまま完成品とは考えません。
現在の基本サービスでは、AI翻訳に加え、プロ翻訳者によるバイリンガルチェック、地域別の表記最適化、
多言語字幕、外国語AI音声、さらに納品前の翻訳者による最終確認までを一連の工程として組み込んでいます。
AIの速さと、人の判断。
どちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの良さを組み合わせることが、私たちの考えるこれからのサービスです。
同じ言語でも、「どこで使うか」で変わる
私たちが大切にしているのがローカライズです。
例えば、同じ英語でもアメリカ、イギリス、オーストラリア、シンガポールでは、
使われる表現や発音、受け取られ方が異なることがあります。
スペイン語やポルトガル語も、使用する国や地域によって違いがあります。
単純に「日本語を英語にする」だけでは、海外向けコンテンツとして十分とは限りません。
NAIway翻訳サービスでは、使用する地域を意識したローカライズにも対応しています。
これは、長年さまざまな言語を扱ってきた翻訳会社だからこそ、忘れてはいけない部分だと考えています。
「動画を翻訳する」のではなく、「伝えるところまで」を考える
私たちが実際に取り組んできたのが、外国人向けの教育動画です。
別部門にてサービス化している「動画でOJT介護」では、
外国人介護職員が実際の介護技術を学べるよう、映像、字幕、音声、専門用語などを組み合わせながら動画教材を制作してきました。
ここで経験し分かった事は、文章として正しい翻訳と、動画として分かりやすい翻訳は、必ずしも同じではないということです。
字幕なら、一瞬で読める長さにしなければなりません。
音声なら、映像の進行に合わせる必要があります。
教育動画なら、専門用語を正しく伝えるだけでなく、視聴する人が「理解して、実際に行動できる」ことまで考えなければなりません。
外国語版の介護研修動画を制作したこの経験は、現在の「動画まるごとローカライズ」にもつながっています。
AI翻訳が当たり前になったからこそ、「その後」が重要になる
展示会で多くのAI翻訳・動画サービスを見るたびに、技術の進歩の速さには驚かされます。
そして、弊社も同様にAIを活用しております。
だからこそ、「AIか、人か」という議論だけでは、もう意味がないのかもしれません。
これから問われるのは、
AIをどう使うのか。
どこを人が確認するのか。
最終的に誰に、どのように伝えるのか。
ということではないでしょうか。
翻訳会社として培ってきた品質管理。
各言語を確認する翻訳者。
地域に合わせたローカライズ。
字幕・音声・動画まで仕上げる制作経験。
AIのスピードと組み合わせることで、単なる「動画の自動翻訳」ではなく、
実際に使える多言語コンテンツを提供したいと考えています。
「どこに頼んでも同じ」にならないために、
AI翻訳もできる。
字幕も作れる。
外国語音声も付けられる。
それだけを並べれば、確かに似たサービスはたくさんあります。
だからこそ、サービスを選ぶときには「何ができるか」だけでなく、
「その会社は、何を大切にして作っているのか」まで見ていただきたいと思っております。
AI翻訳が当たり前になった時代だからこそ、翻訳会社にできることがある。
新しい技術は積極的に活用する。しかし、AIにすべてを任せない。
速く、便利に、そしてコストも抑えながら、最後は人の目で「本当に伝わるか」を確認する。
展示会でたくさんの新しいサービスに触れたことで、
改めて、自社サービスの強みや課題を見つめ直す機会を得ました。
これからも技術の進歩を取り入れながら、翻訳会社として培ってきた経験と品質へのこだわりを大切にし、
お客様にとって本当に価値のあるサービスを提供してまいります。




