翻訳はネイティブに任せれば大丈夫? 実はそうとも限りません。
「翻訳って、ネイティブが対応してくれるんですよね?」
これは、よく聞かれるお問合せのうちのひとつです。
もちろん、その答えは「はい」の場合が多いです。
例えば日本語から英語への翻訳であれば、英語を母語とするネイティブ翻訳者が翻訳し、さらにネイティブチェッカーが確認する。これは翻訳会社では一般的な流れです。
でも実は、案件によっては日本人翻訳者の方が適していることもあります。
「えっ、そうなの?」と思われるかもしれませんね。
今回は、私たちコーディネーターが普段どのようなことを考えながら翻訳者を選んでいるのか、その裏側を少しご紹介したいと思います。
コーディネーターも毎日勉強!
私たちコーディネーターは、実際に翻訳をするわけではありません。だからといって、言葉の勉強をしなくていい……というわけでもありません。
毎日ニュースを見て、新しい言葉や海外の出来事を知ることも勉強ですし、お客様からいただいた原稿をきっかけに、業界や製品について調べることもあります。
また、翻訳者から届くコメントも私たちにとっては貴重な教材です。
「この国ではその表現はあまり使いません。」
「こちらの言い回しの方が自然ですね。」
「実は現地では別の商品名で販売されています。」
そうした翻訳者からのコメントを社内で共有しながら、少しずつ知識を積み重ねています。
一つひとつは小さなことですが、その積み重ねが「この案件なら、この翻訳者にお願いしよう」という判断につながっていくのです。
日本人翻訳者ならではの強み
さて、海外でも人気の「和牛」。
翻訳するとなると、「松阪牛」はどう読む(表記する)のが正しいのでしょうか。
「まつざかぎゅう」でしょうか。
「まつさかぎゅう」でしょうか。
正式な読み方は「まつさかうし」です。
では「神戸牛」はというと、「こうべうし」ではなく「こうべぎゅう」。英語では「KOBE BEEF」と表記されることも多くあります。
さらに「飛騨牛」は、生きている牛を指す場合は「ひだうし」、ブランド牛肉としては「ひだぎゅう」と呼ばれます。
海外のネイティブ翻訳者が、こうした固有名詞をすべて把握しているとは限りません。調査が必要になった場合も、日本語で情報を集められる日本人翻訳者の方が、正確かつ効率的に確認できるケースがあります。
日本人翻訳者の強みは、日本語を深く理解していることだけではありません。
例えば、日本独自の文化や固有名詞を調査する力や、お客様の細かなご要望を正確にくみ取る力、日本語ならではのニュアンスを理解できることなどが挙げられます。
- 固有名詞や日本独自の文化に関する調査が得意
- お客様からの細かなご要望を正確に理解しやすい
- 日本語特有のニュアンスを把握しやすい
- 日本在住の翻訳者が多く、連絡や確認がスムーズ
私たちも日々多くの翻訳者とやり取りをしていますが、日本人翻訳者は非常に丁寧に確認を行う方が多い印象があります。
「ネイティブだから良い」ではなく、「その案件に合っているか」
もちろん、英語として自然な文章を書くという点では、ネイティブ翻訳者は欠かせない存在です。
一方で、日本文化や地名、歴史、行政、観光案内など、日本ならではの内容になると、日本人翻訳者が力を発揮する場面も少なくありません。
- 観光パンフレット
- 神社仏閣の案内
- 博物館の展示解説
- 地図や駅名、バス停の名称
- 日本文化を紹介するホームページ
こうした案件では、日本人翻訳者が下訳やチェックを担当し、その後ネイティブが自然な英語へブラッシュアップする体制が効果的な場合もあります。
反対に、海外向け広告やキャッチコピーのように「現地で自然に読めること」が最優先となる案件では、ネイティブ翻訳者が中心となることもあります。
つまり、「誰が優れているか」ではなく、「誰がその案件に最も適しているか」が重要なのです。
翻訳会社だからこそできるご提案
ネイティブが適しているのか、それとも日本人翻訳者が適しているのか。
また、人力翻訳が良いのか、AI翻訳を活用したポストエディット(PE)が向いているのか。
その答えは、案件によって異なります。
私たちコーディネーターは、お客様のご希望の納期やご予算はもちろん、文書の内容や用途、求められる品質などを総合的に判断し、その案件に最適な翻訳者・翻訳方法をご提案しています。翻訳は、単に言葉を置き換える作業ではありません。
「誰が翻訳するのか」「どのような体制でチェックを行うのか」「どの翻訳方法を選ぶのか」。
そうした一つひとつの選択が、最終的な翻訳品質につながります。
「餅は餅屋」ということわざがあるように、翻訳のことで迷われた際は、ぜひ翻訳会社にご相談ください。
お客様の目的やご要望に合わせて、最適な翻訳者の選定から翻訳方法のご提案まで、しっかりとサポートいたします。
まとめ
AI翻訳は、海外展開を支える非常に便利な技術です。
しかし、企業が求める品質を実現するためには、AIだけに頼ることはできません。
調査票翻訳では設問の意図を正しく伝え、ファクトチェックで最新情報を確認し、ローカライズによって現地の文化や認識に合わせた表現へ調整する。そして最後に、人によるAI翻訳後の校正を行うことで、初めて「伝わる翻訳」が完成します。
これからの翻訳で重要なのは、「AIか、人か」という二者択一ではありません。
AIのスピードと、人の判断力を組み合わせること。
それこそが、高品質な翻訳を実現する最も現実的で効果的な方法ではないでしょうか。
NAIwayでは、調査票翻訳、ファクトチェック、ローカライズ、AI翻訳後の校正までを一貫して行い、お客様の海外展開をサポートしています。単に「訳す」だけではなく、「現地で正しく伝わる翻訳」を実現するため、一つひとつの表現を丁寧に確認しながら品質向上に取り組んでいます。
NAIway翻訳サービスのHPは
https://www.naiway.jp/






