翻訳会社の雑学辞書トピック【女王】

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女王の発音:God Save the Queen!

じょう おう【女王】
女性の王。王の后 (きさき)。

韓国語여왕 / インドネシア語ratu / タイ語ราชินี / イタリア語regina / ドイツ語Königin

参照元:weblio国語辞典goo国語辞書Glosbe

先月イギリスのエリザベス女王の在位70周年を記念するプラチナ・ジュビリーの式典が行われました(6月2~5日)。96歳を迎えられてなお、元気に公務をこなされている姿は、私たちに勇気と感動を与えてくれます。

さて、そのエリザベス女王が発せられる英語の発音についてですが、かつての研ぎ澄まされた上流階級に特徴的なもの(a crystal clear cut-glass accent)から、イギリス南部の中流階級にて話される、より標準的なものに、シフトしていると言われています。

翻訳会社の雑学辞書トピック:女王

これは、女王が、我々庶民のために、あえて、行っていることではなく、ヒトのコミュニケーションにおける「素晴らしい美学(Art of Conversation)」の為せる技だそうです。

ヒトは、会話をする際に、親密な感情を交えるために、無意識のうちに、相手のアクセントに合わせて会話を進めるそうです。また、そうすることで、相手の言っていることをより理解することが出来、コミュニケーションも円滑に進むことが心理学上、証明されています。
そして、双方の会話が終了した時点で、お互いの話し方やアクセントは、双方による歩み寄りの結果として、双方で似たものに変化し、会話が終了した時点からしばらく経っても、その傾向は残存するようです。

みなさんも、こんな経験をお持ちのはずです。
関西や東北のご友人と話をしているうちに、だんだん、あなた自身にも、彼らの素敵な!アクセント(方言)が乗り移ってきて、しまいには、自分も似たようなアクセント(方言)で話をしていて、周囲の笑いを誘っている状況です。

即位当時は、王室関係者や一部の上流階級のみとしか接点がなかった女王は、その階級のみのアクセントでしか話せなかったのでしょうが、女王となり、さまざまな階級や世界各国の人々との(我々の想像を遥かに越えた頻度で)会話を深めることとなりました。
こうした交流を通じて、女王のアクセントが、次第に話す相手と同化していったのは、至極、自然なことだったのでしょうが、その事実は、女王がどれだけ多くの人々と接し、英国の発展、さらには、世界平和に貢献したという、何よりの生き証人ならぬ、聞き証人なのではないか? と思います。
女王陛下万歳!! God Save the Queen!

2022.07.05

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