翻訳会社の雑学辞書トピック【ドラマ】

翻訳会社ナイウェイのスタッフによる「翻訳会社の雑学辞書トピック」

Foyle's War <誠実に歴史と向き合う事>

ドラマ【drama】
演劇。芝居。特に、放送用に製作されたもの。
英語drama 中国語电视剧(簡体字); 電視劇(繁体字) / 韓国語드라마 / タイ語ละคร / ヒンディー語नाटक

参照元:weblio辞書 三省堂 大辞林

NHKのBSプレミアムでは外国の優れたドラマが翻訳され放映されていますが、「刑事フォイル」と言う番組をご覧になられたことはありますか?
NHKは「刑事コロンボ」の大成功で気を良くしているのか、その後の海外刑事ドラマは原題に関係なく「刑事○○」と言う名前にするので困りますが、これは原題がFoyle's War (フォイルにとっての第二次世界大戦) であり、ミステリーとしても面白いのですが、当時のイギリスの社会を暗部も含めてかなり赤裸々に作り込んでいる事に名作だと思います。

翻訳会社の雑学辞書トピック:ドラマ

敗戦国である日本では戦争当時秘密にされていた国内で起こった恥ずかしい事件の数々…例えば、移民の方々への差別・虐待、同盟または協商を組むべき相手国の選別に絡む国内の派閥間の争い、統制品の横流し等戦争を利用して懐を肥やす輩の暗虐など、反省を込めて戦後明らかにしてきた歴史があります。
一方で、戦勝国である英国では勝てば官軍で、殆どの人々は自国民の恥ずかしい行為はあったとしても、敗戦国憎しの国民感情からも、あまり公にはされて来なかったのではと思います。

ところが、Foyle's War (フォイルの戦争) は、英国民の恥ずかしい行為を戦時中だからと大目に見たりせず、公正に取り締まってきた警視正フォイル氏のヘイスティング署での活躍のドラマです。

  • イタリアから移住して50年、街にすっかり馴染んだイタリアンレストランを、ムッソリーニが宣戦布告した夜にイタリアへの反感をぶつける先として焼き討ちして焼死させてしまう英国民
  • ヒトラーの初戦の躍進に、欧州は遠からずナチスの軍門に下ると読んで、オランダやフランスなどはドイツに渡してでも早期の終戦を謀り、戦後の自らの立場を守ろうとする英国富裕層
  • 闇業者と結託して、ガソリンを横流する英国軍内部の兵站担当将校
  • 異常性癖のある天才物理学者を、戦争遂行のため必要な武器開発の推進を理由に、彼の起こした女性凌辱事件を不問にしようとする英国軍上層部
  • 自分の部隊がドイツ空軍の奇襲で壊滅した原因が、自軍の通信将校の怠慢の為と知り、終戦後にその元通信将校を探し出して報復を図る元部隊長

戦争は勝った方も負けた方も等しく傷つける愚かな行為であることを、戦勝国の英国のドラマとして見た事に、私は深い感動を覚えました。

ところで、フォイル氏が治安を守り、静かに暮らすHasting(ヘイスティングス)と言う街ですが、聞き覚えがありませんか?そうです! 1066年、フランスのノルマンディー公ギヨーム2世(後のウィリアム1世)が当時のイングランド王ハロルド2世の軍を破り、その後グレートブリテン島全体を支配した、あのヘイスティングスの戦いの舞台です。だから英国の人々にとって、その地で英国の正義が守られることに一層感性を刺激されるのだと思います。

そうは言っても、ある回のラストシーンは、愛国心の余り義憤で人を殺してしまった若者を逮捕する直前だったフォイル氏が、その若者が対岸のフランス・ダンケルクでドイツ軍に追い詰められた英国兵を民間船の義勇部隊として救出に向かうのを見逃すシーンがあります。彼らの活躍もあり40万の英仏兵は何とか英国に戻って来たのですが、その若者は作戦途中で戦死します。一緒に義勇部隊に従軍したその若者の父親が、若者をフォイル氏に引き渡せなかった事を詫びる場面では、自身も英国空軍のパイロットを息子に持つフォイル氏の抑制した感情表現と相まって、英国民視聴者の涙を誘ったことは間違いないと思います。(そして、日本では翻訳の力も。)

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